茶道の銘|12月【一覧】

季節の銘
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『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!

茶道の銘のうち、12月に使われる主な銘を一覧にまとめた記事です。

茶道の世界には細やかな季節感があり、季節ごとの言葉が、主菓子や茶杓などの道具の銘としてつけられ、
お茶会で、お稽古で、いつも私たちを楽しませてくれます。

この記事を読むことで、そんな主な茶道の12月の銘を、一通り確認していただけます!

では早速見ていきましょう!

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12月の銘

朝の雪(あさのゆき)

朝方の雪のこと。冬の季語です

磯千鳥(いそちどり)

浜辺にいる千鳥のこと。「浦千鳥」ともいいます

千鳥とは、チドリ科の鳥の総称です。多数で群れをなして飛ぶことから千鳥と呼ばれるようになりました

多くは渡り鳥で、秋にわたってきて日本で越冬する冬鳥を詠んだ名歌が多いことから冬の季語となっています

埋み火(うずみび)

炉中の日を長持ちさせ、絶やさないように灰で覆い、必要に応じて掻立てる炭火のことを言います

家元など茶家では12月31日の除夜釜の炉中の火を埋み火にして、元旦にその日を掻き立て、釜の湯を沸かして新年最初の一服を点てます

寒菊(かんぎく)

冬になって咲く菊の総称です

「霜の菊」「霜菊」とも言います

閑居(かんきょ)

世俗を離れ、静寂枯淡な暮らしをすること

寒月(かんげつ)

冬の冴えわたった空に皓々と輝く月のこと

閑座(かんざ)

心を鎮めてしずかに座ること

去来(きょらい)

去ることと来ること

12月は大晦日により、年をわかつことから

木枯し(こがらし)

秋の末から冬の初めにかけて吹く、強く冷たい風のこと。木を枯らすという意味があります

冬の季語です

柴の雪(しばのゆき)

刈り取った柴(雑木)の上に雪が積もる様子のこと

水仙(スイセン)

ヒガンバナ科の多年草。早春、早いものは12月のうちに花をつけます

冬の季語になっています

巣籠(すごもり)

鳥などが巣の中にこもること。また人が家に閉じこもることをいいます

千鳥(ちどり)

チドリ科の鳥の総称です。多数で群れをなして飛ぶことから千鳥と呼ばれるようになりました

多くは渡り鳥で、秋にわたってきて日本で越冬する冬鳥を詠んだ名歌が多いことから冬の季語となっています

軒の雪(のきのゆき)

軒に降り積もった雪のこと

初雪(はつゆき)

その冬になり初めて降る雪のこと。冬の季語です

無事(ぶじ)

普段と変わりがないこと

年の終わりが近づくと、今年も無事過ごせてこれたことをありがたく思います

冬霞(ふゆかすみ)

冬に立つ霞のこと。冬の季語です

冬木立(ふゆこだち)

冬になり葉を落とした木々のこと。冬の季語です

冬籠(ふゆごもり)

冬の寒い間、人や動植物が活動をやめ、家や巣、土の中にこもることをいいます

冬の季語です

冬の峰(ふゆのみね)

茶掛けで冬に使われるものに「冬嶺秀孤松」の字があり、その情景が思い浮かぶ言葉です

「他の木々が葉を落とす中、冬の嶺に独り立つ松の姿が際立つ」という意味になります

忙中閑(ぼうちゅうのかん)

忙しい中にも少しの心のゆとりを求めて休む時間のこと

師も走る「師走」・12月にぴったりの言葉です

暮雪(ぼせつ)

夕方に降る雪のこと。また、夕暮れ時に見る雪景色のこと

冬の季語です

窓の雪(まどのゆき)

中国晋の孫康が雪明かりで書を読む苦労をしたという故事から、苦学することをいいます

「蛍雪」も同様の意味です

都鳥(みやこどり)

ユリカモメの美称。秋に日本に渡ってきます

昔語(むかしがたり)

昔の物語。また、過去の思い出話のこと

夕千鳥(ゆうちどり)

夕方に見る千鳥のこと。また、夕べに飛び立つ千鳥のこと

冬の季語です

雪空(ゆきぞら)

雪ん降ってきそうな空。また、雪模様の空

冬の季語です

雪間(ゆきま)

雪が降り止んでいる時のこと。雪の晴れ間のこと

まとめ

ということで、12月の銘についてまとめますと

朝の雪・磯千鳥・埋み火・浦千鳥・寒菊・閑居・寒月・閑座・去来・木枯し・柴の雪・水仙・巣籠・千鳥・軒の雪・初雪・無事・冬霞・冬木立・冬籠・冬の峰・忙中閑・暮雪・窓の雪・都鳥・昔語・夕千鳥・雪空・雪間

雪に関する語がかなり多くなっています

雪も時間帯や状況ごとに言葉があるところに、繊細な季節感を持つ日本らしさを感じますね

以上です!

この記事が、茶道の銘、12月の季節の言葉について調べているみなさまの、少しでもお役に立ったならば嬉しく思います

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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