茶道の銘|1月【一覧】

季節の銘
Photo by Daniel Gregoire on Unsplash
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『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!

茶道の銘のうち、1月に使われる主な銘を一覧にまとめた記事です。

茶道の世界には細やかな季節感があり、季節ごとの言葉が、主菓子や茶杓などの道具の銘としてつけられ、
お茶会で、お稽古で、いつも私たちを楽しませてくれます

この記事を読むことで、そんな主な茶道の1月の銘を、一通り確認していただけます!

それでは早速見ていきましょう!

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1月の銘

あけぼの

ほのぼのと夜が明け始める頃のこと

幾千代(いくちよ)

長い年月のこと。いつまでも永遠に、という意味を含みます

恵比寿(えびす)

七福神の一員。商売繁盛の神・福の神として広く信仰されています

老松(おいまつ)

樹齢を長く経た松のこと

翁(おきな)

男性の老人のこと

能の儀式曲「翁」は、天下泰平・五穀豊穣を祈る曲として神聖に扱われています

鶴寿(かくじゅ)

鶴は長寿であるとされることから、長寿、長生きのことを指します

鶴声(かくせい)

鶴の鳴き声のこと。鶴は長寿とされることから、めでたい存在とされます

神楽(かぐら)

神を祀るために奏する歌や舞のこと

慶雲(けいうん)

めでたいことが起きる前兆を示す雲のこと

「彩雲」「祥雲」「瑞雲」などともいいます

佳気(けいき)

めでたい気のことを表す言葉です

三番叟(さんばんそう)

能の「翁」において、その後半に舞われる舞のこと

「翁」とともに、天下泰平・五穀豊穣を祈るものとして神聖に扱われ、独立して演じられることもあります

東雲(しののめ)

夜が明けようと東の空が明るくなってきたときのこと

寿山(じゅざん)

めでたい年、長寿であることを例えていう言葉です

寿色(じゅしょく)

禅語としても扱われる「青松多寿色」という言葉があり、そこからきた言葉です

「松の青々とした色にめでたい色があるのだ」というような意味で、松の色のように変わらなさにめでたさを見る、という意味合いになります

寿老(じゅろう)

命が長いこと、長生きの人のことを指します

寿老人(じゅろうじん)

七福人の一員。長寿を司る神様として信仰されています

松韻(しょういん)

松に吹く風のこと

松竹梅(しょうちくばい)

松と竹と梅のこと

めでたいものとしてお祝い事の景物などに使われます

松濤(しょうとう)

松林を吹く風の音を波の音にたとえていう言葉です

松風

松に吹く風のこと

また、茶道の世界では、茶釜の沸く音も表します

祥福(しょうふく)

めでたいこと。幸福のこと

瑞雲

めでたいことが起きる前兆を示す雲のこと

「彩雲」「祥雲」「慶雲」などともいいます

瑞兆(ずいちょう)

よいこと・めでたいことが起こる前兆のこと

末広(すえひろ)

末のほうへ行くに従って広がっていくこと・形のこと。茶道具の形にもよくあります

また、次第に栄えていくことも指します

千年翠(せんねんみどり)

松の緑が長きに渡り変わらないことを表す言葉です

この意味で茶掛けとしてよく用いられる言葉として、「松樹千年翠」があります

宝袋(たからぶくろ)

財宝が入れられた袋のこと

玉串(たまぐし)

木綿、または紙をつけて神前に捧げる榊の枝のこと

丹頂(たんちょう)

ツル科の鳥のこと。長寿でめでたい鳥として、長く親しまれてきました

千歳(ちとせ)

千年。長い年月のこと

長久(ちょうきゅう)

長く続くこと

長生殿(ちょうせいでん)

唐の太宗が建てた離宮のこと。玄宗が楊貴妃とともに遊んだことで知られています

長寿の意味があります

千代の栄(ちよのさかえ)

長い年月栄えることをさす言葉

東方朔(とうほうさく)

前漢の文学者。伝説では西王母の仙桃を食べて非常な長寿を保ったとされています

常盤(ときわ)

常に変わらない岩のことをさす言葉

また、冬でも色を変えない常緑樹のことも指します

初霞(はつがすみ)

新春の野山にたなびく霞のこと。新春の季語です

初笑(はつわらい)

その年初めての笑いのこと。新春の季語です

破魔弓(はまゆみ)

破魔を射るための弓矢が形式化して、正月に飾る縁起物となったもの

春駒(はるこま)

春の野原にいる馬のこと。特に春に生まれたばかりの子馬のこと

万歳(ばんざい)

めでたいこと。嬉しいこと

また、そういったことを受けて祝いや喜びの気持ちを込めて唱える言葉。その動作

万歳楽(ばんざいらく)

雅楽の曲名。唐の則天武后作とも、隋の煬帝作ともいわれ、めでたい曲とされています

富貴(ふうき)

財産があって、さらに身分が高いこと

福寿(ふくじゅ)

幸福で長寿であること

福寿草(ふくじゅそう)

キンポウゲ科の多年草

野生種の花期は3月ごろだが、名前のめでたさから正月用に鉢植えにされています

福の神(ふくのかみ)

七福神などの、人に幸福をもたらすと考えられている神のこと

福禄寿(ふくろくじゅ)

七福神の一員。鶴を連れた老人の姿で描かれることが多い

中国の道教に起源があり、幸福・富貴・長寿を授ける神とされています

不老仙(ふろうせん)

中国の伝説上の山・蓬莱山に住んでいるといわれる、不老の仙人のこと

不老門(ふろうもん)

中国・洛陽の城門の名。王の不老長寿を願うことからその名がつけられました

蓬莱(ほうらい)

中国の神仙思想で説かれる仙境の一つで、三神山の一つです。不老不死の仙人が住むとされています

布袋(ほてい)

七福神の一員。中国の禅僧で、半裸で太鼓腹を出し、日用品を入れた大きな袋を持ち、吉兆を占い、存命当時から弥勒の化身といわれていました

特徴的な姿と、その行跡が神格化され、詩画の題材に好まれました

楪(ゆずりは)

ユズリハ科の常緑高木。新葉が成長してから古い葉が落ちるので、新旧交代の縁起物として葉を正月飾りに用いる

若水(わかみず)

元日の朝に汲む水のこと

その水で手を清めることを「初手水(はつちょうず)」といい、立春の日に宮中で天皇に捧げる水のことを「井華水(せいかすい)」といいました

若緑・若翠(わかみどり)

松の枝の先に出る新芽のこと

まとめ

ということで、1月の茶道の銘についてまとめますと

あけぼの・幾千代・恵比寿・老松・翁・鶴寿・鶴声・神楽・慶雲・佳気・三番叟・東雲・寿山・寿色・寿老・寿老人・松韻・松竹梅・松濤・松風・祥福・瑞雲・瑞兆・末広・千年翠・宝袋・玉串・丹頂・千歳・長久・長生殿・千代の栄・東方朔・常盤・初霞・初笑・破魔弓・春駒・万歳・万歳楽・富貴・福寿・福寿草・福の神・福禄寿・不老仙・不老門・蓬莱・布袋・楪・若水・若みどり

新年のおめでたさを祝う、また、一年の幸福を祈る言葉が揃っていて、新年1月の晴れやかさを感じますね

以上です!

この記事が、茶道の銘、1月の季節の言葉について調べているみなさまの、少しでもお役に立ったならば嬉しく思います

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