星野製茶園「八媛の白」。表千家・猶有斎宗匠御好の抹茶です。
(同価格の、裏千家・鵬雲斎大宗匠御好「弥名の白」、武者小路千家・千宗屋若宗匠御好「暁の白」等と中身は同じものかと思います)
福岡県のお茶どころ、八女で作られている抹茶です。
今年の初釜に初めて使わせていただきました。
今回はこの抹茶の飲んだ感想をお伝えしようと思うのですが、
まず初めてこの抹茶を飲んだ一口目に思ったことは、
「ん?・・・これが抹茶??」
正直言って、こう思いました。
普段飲み慣れている抹茶の味と大きく違ったのです。
具体的に言いますと、この抹茶は、
渋み・苦味というものが、これまで飲んできた抹茶と比較すると、ないと言っていいくらい感じないのです。
そうなると残るのは甘味で、この甘味がすごく強く感じられるのです。
以前同じような感想を持った抹茶として、
静岡で作られている前田園「朝比奈の雪」という抹茶を初めて飲んだ時でした。
八女と静岡。
普段お稽古でもそうですし、お茶会なんかで使うのも、やはり宇治のものが多いのですが、
「八媛の白」や「朝比奈の雪」を飲んでみますと、
そうした普段使う抹茶は苦味・渋みというものがある程度あって、
その味に慣れて、抹茶らしさの固定観念ができていたのだと感じました。
で、
結局、「八媛の白」がおいしいかどうかと言いますと、
結論としては、これは
とてもおいしい
です。
一口目はいつもの抹茶との違いに感じた驚きが大きかったのですが、
二口目、三口目と、飲め慣れてからはとてもおいしく感じました。
甘味の中にも深みがって、
点てているとその甘味ある香りが、
少し離れていても感じられるくらいで、
その点も素晴らしいです。
実際、うちの茶室でも、客座にいても感じられました。
初釜での生徒さんたちにも、味も香り高さも好評でしたし、間違いないかと。
ということで、
星野製茶園「八媛の白」のまとめとしては、
・苦味渋みなく甘味が強い
・甘味ある香りが非常に高い
・普段飲んでいる抹茶によっては、最初違いに驚くかも
こんな感じです。
個人的にとても気に入った抹茶で、また使いたいですね。
40gで2052円(2020年2月時点)ということで、うちの稽古場のものより少し高くなるので、お茶会や総稽古なんかでになりますかね。
皆さんもぜひぜひおためしください。