茶道の銘|9月【一覧】

季節の銘
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『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!

茶道の銘のうち、9月に使われる主な銘を一覧にまとめた記事です。

茶道の世界には細やかな季節感があり、季節ごとの言葉が、主菓子や茶杓などの道具の銘としてつけられ、
お茶会で、お稽古で、いつも私たちを楽しませてくれます。

この記事を読むことで、そんな主な茶道の9月の銘を、一通り確認していただけます!

では早速見ていきましょう!

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9月の銘

秋風(あきかぜ)

秋に吹く涼しい風のこと。秋の季語

秋空(あきぞら)

秋の高く澄み切った空のこと

秋の夜(あきのよ)

秋の空気の澄んだ夜のこと。特に秋の夜が長いことをさします

有明(ありあけ)

月がまだ空にあって、夜が明けてくる頃のこと

また、朝の空に月が淡くかかっている状態

「残月」とも

十六夜(いざよい)

旧暦で毎月16日の夜とその日の月をいうが、特に中秋の名月の翌日をいう

浦の苫屋(うらのとまや)

海辺にある、「苫」(=茅などの粗末な材料で編んだ材のこと)で屋根を葺いた、漁師の粗末な家のこと

雁が音(かりがね)

「雁」は、秋にやってくるガン・カリのこと

その鳴き声を「雁が音」といいます

秋になり最初に渡ってくる雁を「初雁」、列になって飛来する姿を「雁行」「雁の棹」といいます

雁鳴く(かりなく)

雁が鳴くこと

閑居(かんきょ)

世俗を離れ、静寂枯淡な暮らしをすること

砧(きぬた)

洗い終えた麻や楮などの昔の衣類を、打って柔らかくするための木槌を砧といいます

「砧打つ」も秋の季語

玉兎(ぎょくと)

月の異称。月の中にウサギが住んでいるという中国の説話から

吟風(ぎんぷう)

風に吹かれながら詩歌を吟じること

小男鹿(さおしか)

角に枝がない小形の牡の鹿のこと

残月(ざんげつ)

月がまだ空にあって、夜が明けてくる頃のこと

また、朝の空に月が淡くかかっている状態

「有明」とも

柴の庵(しばのいおり)

柴で屋根を葺いたような粗末な住まいのこと

また、戸のことを「柴の戸」という

秋声(しゅうせい)

秋の気がこもった風雨の音や虫の音色、葉ずれの音などのこと

「秋の声」とも

白菊(しらぎく)

白い花を咲かせる菊のこと。また、その花のこと

白露(しらつゆ)

秋の晴れた朝に、草木の上などに見られる水滴

聴松(ちょうしょう)

「閑座聴松風」という禅語があり、それにちなんだ言葉です。「松風」は松を鳴らす風の音、また、その音に似た釜が鳴る音のこと

心静かに松風を聞くことをいいます

月影(つきかげ)

月の姿。また、月の光のこと

月の雫(つきのしずく)

月の異称。朝に生じることから呼ばれる

露衣(つゆころも)

露の多い草の間を分け歩くのに切る衣服のこと

野菊(のぎく)

野生の菊のこと。秋の季語

野分(のわけ・のわき)

秋の野の草花を倒すかのように吹く強い風のこと

風が去った後の様子を「野分跡」といいます

初雁(はつかり)

秋になり最初に渡ってくる雁のこと

笛の音(ふえのね)

笛を吹く音のこと。また、笛のような音で鳴る強い北風のこと

藤袴(ふじばかま)

キク科の多年草。秋の七草の一つ。8月、9月ごろに花をつけます

籬の菊(まがきのきく)

竹や柴で粗く編んだ垣根や囲いの中に、無造作に咲き乱れている菊のこと

松虫(まつむし)

コオロギの一種。夜になると「チンチロリン」と鳴きます

秋の季語

待宵(まつよい)

「宵」は、日が入って間もない頃のこと

翌日の十五夜の月を待つ宵という意味で、陰暦8月14日の夜のこと。秋の季語

また、来るはずの人を待つ宵のこと

山里(やまざと)

山間の村落のこと。また、山村にある別荘のこと

弓張月(ゆみはりつき)

下弦の月・上弦の月のこと

宵闇(よいやみ)

月の出が遅くなる旧暦16日頃から20日頃までの宵の薄暗さのこと

特に、中秋の名月を過ぎてからの宵の暗さを指します。秋の季語です

まとめ

ということで、9月の主な銘についてまとめますと

秋風・秋空・秋の夜・有明・十六夜・浦の苫屋・雁が音・雁鳴く・閑居・砧・玉兎・吟風・小男鹿・残月・柴の戸・秋声・白菊・白露・聴松・月影・月の雫・露衣・野菊・野分・初雁・笛の音・藤袴・籬の菊・松虫・待宵・山里・弓張月・宵闇

9月ということで、月を表す言葉・秋の気候を表す言葉が多く、私たちに秋の風情を感じさせてくれるものばかりですね

以上です!

この記事が、9月の銘を調べているみなさまの、少しでもお役に立ったならば嬉しく思います

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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