茶道の銘|4月【一覧】

季節の銘
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『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!

茶道の銘のうち、4月に使われる主な銘を一覧にまとめた記事です。

茶道の世界には細やかな季節感があり、季節ごとの言葉が、主菓子や茶杓などの道具の銘としてつけられ、
お茶会で、お稽古で、いつも私たちを楽しませてくれます。

この記事を読むことで、そんな主な茶道の4月の銘を、一通り確認していただけます!

では早速見ていきましょう!

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4月の銘

青柳(あおやぎ・あおやなぎ)

早春に芽吹いた柳が春風になびいている風情と、その色彩を賞美する言葉

薄氷(うすごおり・うすらい)

春先に気温が下がって薄く張る氷のこと

また、厚く張っていた氷が解けて薄く残っている状態

朧夜(おぼろよ)

月もあたり一帯もぼんやり朦朧としている春の夜のこと

「朧」「朧月」も同様の言葉

篝火(かがりび)

夜桜を楽しむために桜の木の下で灯されるもの

「花篝(はなかがり)」ともいいます

陽炎(かげろう・かげろひ)

温まった地面から立ち上がる水蒸気で、遠くのものがゆらめいて見えること

はかないもの・うすいものの例えにも用いられる

「糸遊(いとあそぶ・いとゆう)」も同じ

玉柳(ぎょくりゅう・たまやなぎ)

「玉」は美称で、美しい柳をさす言葉

胡蝶(こちょう)

蝶のこと。源氏物語24帖の巻名にもなっています

残雪(ざんせつ)

春になっても解けないで残っている雪のこと

春暁(しゅんぎょう)

春の夜明け方のこと

「春の曙」とも

春光(しゅんこう)

春の日差し

また、明るく穏やかな風光・景色のこと

春宵(しゅんしょう)

春の日が暮れてまだ間もない頃

宵は、日暮れから夜の間をさす言葉です

「春の宵」ともいえます

清遊(せいゆう)

日常を離れ、自然の中で風流な遊びをすること

清和(せいわ)

空が晴れて清らかで穏やかなこと。またそのような季節のこと

旧暦四月は「清和月」とも呼ばれる

竹の秋

竹の葉は春に黄葉することから。旧暦三月の異称

遠霞(とおがすみ)

遠くをぼんやりとおおっている霞のこと

初桜(はつざくら)

咲いて間もないころの桜の花

花霞(はながすみ)

遠景に見る桜の盛りを霞に例えて表現した言葉

雲と見て「花の雲」「花白雲」ともいいます

花車(はなぐるま・かしゃ)

花見のための車・花をのせた車のこと

花衣(はなごろも)

花見に着る衣装のこと

花ざかり

特に桜の花が咲き揃っていること

花錦(はなにしき)

花の美しく咲く様子を、錦(織物)に見立ていう言葉

花の宴(はなのえん)

特に桜の花を観賞しながら催す酒宴のこと

花の雫(はなのしずく)

花からしたたり落ちる露のこと

花吹雪(はなふぶき)

桜の花びらが、吹雪のように乱れ散ること

八重霞(やえがすみ)

霞が深く立ち込め、幾重にもたなびいている春特有の様子

山桜(やまざくら)

山に咲く桜は自生種。ソメイヨシノなどの園芸品種は「里桜」といいます

麗日(れいじつ)

明るく晴れた、日差しのやわらかい、のどかな春の日のこと

「麗か(うららか)」「うらら」「春の日」とも

若竹(わかたけ)

その年に新しく生えた竹のこと

和気(わき)

春ののどかで暖かい陽気のこと

忘れ雪

春に降る、その年最後の雪のこと

まとめ

ということで、4月の銘をまとめますと

青柳・薄氷・朧夜・篝火・陽炎・玉柳・胡蝶・残雪・春暁・春光・春宵・清遊・清和・竹の秋・遠霞・初桜・花霞・花車・花衣・花ざかり・花錦・花の宴・花の雫・花吹雪・八重霞・山桜・麗日・若竹・和気・忘れ雪

花・桜にちなんだものがかなりの割合を占めていますね

この記事が、4月の銘を調べている、茶杓や主菓子に使える銘を探している、みなさまのお役に立ったならば、うれしく思います

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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