【お稽古日誌】茶道のお菓子の今・昔

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今週のお稽古場の主菓子は、写真のような土筆つくしが捺された餅生地のものでした

生徒さんたち菓子器の蓋を開けた瞬間

「わ〜かわいい〜!」

と、土筆の可愛さ、春の先取り感に、黄色い歓声が起きていました

茶道の主菓子は、基本的には上生菓子じょうなまがしと呼ばれるものが使われますが、こうした和菓子が作られるようになったのは江戸時代中頃になってからです

上生菓子とは、求肥や練り切りなどの素材を用いて、仕上げに手をかけて、季節の風物を写実的に、抽象的に表現した和菓子のことです

茶の湯の始まりが史料で確認されるのが1484年ですから、上生菓子のような和菓子が作られるまで200年以上の期間がありました

千家の茶道にそうした和菓子が本格的に取り入れられたのはさらに後で、明治になってからでした

その間、茶道の世界でお菓子として何が食べられていたかというと、初期の頃の茶会記によりますと


焼き栗、銀杏などの木の実系のもの

・餅(草餅などのような)

・饅頭(豆や竹の子などが入ったもの)

などが菓子として出されていました

そうした茶道初期の菓子に比べ、現代の茶道の菓子、和菓子というのは、細かい細工、季節感の表現に、菓子職人の技術や感覚が感じられるもので

客に季節を感じさせ

驚かせたり、感動させたり

大きな力を持っています

茶道の初めにはなかったものですが、今では様々な道具と並び、茶道の空間を彩るものであり、欠かせないものになっています

さてさて

来週はどんな主菓子が届けられるでしょうか

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