『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!
茶道の懐紙の使い方、使う時の向き、身につけ方について、画像付きで解説した記事です。
お茶会やお稽古など茶道の場では、お菓子を取る時、濃茶を飲んで吸い口を拭く時などに懐紙を使いますので、その使い方を説明しています。
懐紙を使う際の向き、お茶室に入る際の身につけ方も一緒にまとめました。
この記事を読み終えることで、懐紙の使い方について、一通り知ることができるはずです!
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では早速見ていきましょう!
懐紙とは
懐に入れて携帯するための、小ぶりな二つ折りの和紙のことです
平安時代から、メモ・ハンカチ・便箋・ちり紙などの用途で使われてきました
現代では、茶道の場面で使われることが多いです
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懐紙の向きを考えるときには、画像のように、折り目が手前・下にくる形が基本となります
懐紙の折り目のある側のことを、「わさ」といいます
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「わさ」と表現する方も多いので、覚えておいて損はない言葉です
懐紙の中に、りゅうさん紙を数枚挟んでおくと便利です
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懐紙の身につけ方
着物の時
懐紙が下・服紗が上と重ね、懐に入れる形で身につけます
この時
・懐紙は折り目(わさ)が下になるように
・服紗は折り目(わさ)が下で、生地の端がバラバラと重なっている方を、外側に向けます
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懐紙が下・服紗が上で、少しだけ見えるようにしておきます
また、懐紙の中に黒文字を挟んでおきます
洋服の時
服紗ばさみ(画像左)に他の道具とともに(画像右)入れ持ち運びます
懐紙と服紗は折り目(わさ)が下になるように入れます
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こんな感じになります。入れる順番は決まっていません
茶室に入る際には、扇子だけ出して右手で持ち、左手で服紗ばさみを持ちます
懐紙の使い方
お菓子をとる
菓子器が回ってくると、まず次の客に挨拶し、それから正面に置き、「頂戴します」の挨拶をします
懐紙を出す
それから懐紙を出してきます
懐紙は膝の前に、折り目(わさ)が手前にくるように置きます
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この時、遠すぎず近すぎず、膝から畳の縁のスペースの真ん中に置けるとキレイですよ
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お菓子をとる
懐紙をおくと、菓子器にのせられた黒文字を使って、お菓子を懐紙にとります
お菓子は「より下のもの」「同じ高さなら右にあるもの」から取っていくと覚えておいてください
この時、懐紙を菓子器に寄せていったりはせず、そのままの位置に置いたままにします
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お菓子が滑り落ちそうで心配なら、黒文字でお菓子を挟んだ上で、余った手でお菓子を支えてあげれば大丈夫です
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黒文字を清める
お菓子をとり終えると、懐紙の右上の部分を折り返して、黒文字のお菓子をつまんだ部分を挟み、手前に引き清めます
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黒文字をもとどおり載せると、菓子器を次の客に送ります
お菓子をいただく
お菓子をいただく際には、懐紙の束ごと持ち上げ、お皿のように扱って、菓子切りを使い食べていきます
食べ終えると、使った懐紙を束から外し、菓子切りを包んでパタパタと折りたたみ、片付けます
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外した懐紙は、着物なら右袖の中に、洋服なら服紗ばさみの中に片付けます
懐紙の束は、もとどおり、着物なら懐に、洋服なら服紗ばさみに仕舞います
↓お茶会での作法について詳しくは、下の記事で解説しています
濃茶を飲む
濃茶を飲み終えると、懐紙を一枚出し、吸い口を拭いていきます
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濃茶があると分かっていたら、事前に一枚分けておくとスムーズです
懐紙を折り、3度に分けて、左から右へと引いて拭いていきます
1回目
2回目
3回目
先にこんなにキレイに折ってから使わなくても良いのですが、折り方の参考に撮影しました
拭き終えた懐紙は、パタパタと小さく折りたたみ、着物なら右の袖、洋服なら服紗ばさみの中に片付けます
まとめ
ということで、懐紙の使い方についてまとめますと
・身につける時・使う時は、折り目(「わさ」)が下・手前になるようにする
・お菓子をとる時は束ごと使い、お皿のようにして食べる
・濃茶の吸い口は、3度に分けて左から右へ引いて拭く
今回いくつかの懐紙に関する作法をご紹介しましたが
こうした作法以外にも、ペンだけ別に持っておき、必要があれば取り出し、ササっとメモに使ったりもします
そんな風に、懐紙を自然に使いこなせるようになると、かっこいいですよね
ぜひこの記事を参考に、懐紙の使い方をお稽古してみてください!
この記事が、そんな懐紙の使い方を調べているみなさまの、お役に立ったならば嬉しく思います
以上です!
![](https://mame-sadou.com/wp-content/uploads/2020/02/sadou_kimono_man2-e1580630257205.png)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!