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茶道とは何か、簡単にわかりやすく解説してみました!
千利休が大成した茶道という日本文化は、茶の湯というものが洗練され生まれました。
この記事では、茶の湯がどういうものかということ、その始まりから茶道が生まれるまでの歴史を、要点を絞ってまとめています。
茶道をしていない方にもわかりやすい解説を、とまとめた記事です。
この記事を読み終えることで、茶道とは何か、手軽に一通り知っていただけるはずです!
それでは早速見ていきましょう!
茶道の成り立ち
「茶道」を大成したのは千利休とされていますが、「茶道」の語そのものはさらに後に作られました
ですから、「茶道」の語にはあまりとらわれず、実際今いう「茶道」がどのように始まったかを、その歴史から見ていきます
茶の湯の始まりー茶道の萌芽
まず「茶の湯」という文化が生まれて、それが洗練されることで「茶道」が生まれました
茶の湯とは、いわゆるお茶会のことで、珠光(1422-1502)という遁世僧により始められました
意外かもしれませんが、茶道より前にお茶会が始まったのです
この茶の湯という文化は、もっとも古い史料で1484年に存在が確認されています
この時始まった茶の湯とはどのような文化だったか、明確な史料は残されていないのですが、以下のように考えられています
・「料理→濃茶→薄茶」というような、数時間楽しみ過ごせる構成
・客の前で亭主がお点前し、一緒に過ごす
・「冷え」「枯れ」等と表現される美意識に基づいた茶道具の選定
・また、その美意識を真剣に追求する精神性
このようなものです
茶の湯という文化が始まった時から、「冷え」「枯れ」という茶の湯の世界に独特な美意識・またそれを追求しようという精神性がありました
これがのちの時代、さらに洗練されることで「茶道」の始まりにつながりましたが
その前に一度、珠光の後・武野紹鴎の時代には、一度この精神性が衰退することになりました
茶の湯の社交化ー茶道の遠ざかり
珠光の後の時代、茶の湯の流行が進み、豪商たちがこの文化に参入してきて、その財力から名物茶道具を収集し、主役となっていきました
この時代を主導した人物が武野紹鴎(1502-1555)です
よく武野紹鴎は珠光の弟子と言われたりもしますが、武野紹鴎の生年が1502年、珠光の没年が同じく1502年なので、どうやっても無理な話です
豪商たちは乱世において大成功するくらいですから、気質として豪快で、また、商売人同士の社交の場としても機能していたので
豪勢な料理で華やかにもてなしたり、お茶会中の雑談は商売の話や噂話などが増えたり、また豪放な振る舞いも多くなりました
例えば、名物の茶碗を懐に入れて茶室に持ち込み、そのお茶碗でお酒を飲んだりということがあったそうです
こうした振る舞いは、商売を有利にするため自らを大きく見せる意図があったのかもしれません
これはこれで一つの茶の湯の楽しみ方にはなるのですが
ただ、「茶道」という観点からは、精神性が失われて遠ざかった時代でありました
茶の湯の洗練ー茶道の始まり
この豪商たちの茶の湯が隆盛を極めた頃、茶の湯の世界に入ってきたのが千利休(1522-1591)でした
千利休はそうした精神性を失った茶の湯に批判的で、珠光の頃の茶の湯を理想とし、それをさらに洗練しようとしていきました
利休は、珠光の頃の美意識と、それを真剣に追求する精神性を、さらに徹底していきました
「冷え」「枯れ」の美意識は珠光の頃は茶道具についてでしたが、利休は茶室や露地(庭)という空間にまで徹底し
それまで4畳半・6畳が基本だった茶室をそれより小さくし(現存する利休作「待庵」は2畳)、造りも粗末な材を使い、「侘び」の世界を作り出しました
人に関しても、亭主も客も一生に一度のお茶会と思って、お互いに敬意を持って接するという精神性に重きを置き
そうすることで、日常を離れることができ、茶の湯の本当の良さを味わえる
それが利休の茶の湯でした
利休は自身ではなにも書き残さなかったのですが、高弟の山上宗二による『山上宗二記』に利休の考えを見ることができます
さらに詳しく知りたい方にはオススメです!
さらに時代が進むと、この美の徹底はさらに深まり、人も美しい所作・茶の湯にふさわしい精神を目指すようになり、「茶道」が始まっていきました
茶道とは何か
以上のような成り立ちから、茶道とは何かといいますと
①「冷え」「枯れ」の美・それを追求する精神性を持った茶の湯(お茶会)を行うこと
②そんな茶の湯・そこに適う自分を真剣に追求して、お稽古を積むこと
①②をあわせた活動全体が「茶道」といえます
まとめ
ということで、茶道とは何か、についてまとめますと
〈茶道の成り立ち〉
・「冷え」「枯れ」の美・それを真剣に追求する精神性をもった茶の湯(お茶会)が先に始まり
・それを深く徹底し、人も茶の湯にふさわしい所作・精神を目指し修練しよう、というところから茶道が始まりました
〈茶道とは何か〉
①「冷え」「枯れ」の美・それを追求する精神性を持った茶の湯(お茶会)を行うこと
②そんな茶の湯・そこに適う自分を真剣に追求して、お稽古を積むこと
①②をあわせた活動の全体が「茶道」となります
時代が進むと、さらに禅の精神もより取り入れられていって、さらに精神性・つまり茶道の方向性が、さらに強まっていきました
以上です!
茶道というのは、捉えづらい部分がある概念なのですが、こういったものになります
この記事が、茶道について調べているみなさまの、少しでもお役に立てたならば嬉しく思います
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!