【禅語】「和気兆豊年」の意味・解釈|原典から解説

掛軸の禅語
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『mame-sadou.com』にようこそ、表千家流の茶道講師・やましたです!

禅語和気兆豊年わきほうねんをきざすの意味・解釈を、原典から解説した記事です。

お茶会やお稽古と、茶の湯の世界で掛軸として使われることが多く、茶道をしている方には馴染み深い禅語ではないでしょうか。

この記事を読み終えることで、そんな和気兆豊年とは何か、一通り知っていただけるはずです!

では早速見ていきましょう

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「和気兆豊年」の現代語訳

「和気兆豊年」は「和気豊年を兆す」と読みますので現代語訳すると、

「気候の順当に移ることは、豊かな実りの兆しである」

となります。

この言葉がどういったことを伝えるものか?を知るために、次に原典を見てみましょう

「和気兆豊年」の出典

「和気兆豊年」の出典は、『虚堂録』第九という禅の書物です。

只だ万乗の帝君の如きは、深く此の道を信じ、遠く御香ぎょこうを降して、瑞雪を祈求せしむ。
祷に応ずる一句、
作麼生そもさん
師云く、和気豊年を兆す。
僧云く、
与麼よもならば則ち化育を逃れ難し。
師云く、恩を知るものは少なし。

禅の専門用語もあって難しいですね

要訳しますと

皇帝はめでたいしるしとされる雪を求めて祈るが、このことについて、いかがだろうか?(禅問答のスタート)

師「気候の順当な移りこそが豊かな実りを兆すのだ」

僧「それでは自然によって全てが作られるという段階から逃れることができない」

師「自然が全てを作ることのありがたさを知るものは少ない」

こんな感じになります

原典を見たところで、次に解釈をしていきましょう

「和気兆豊年」の意味

気候が順当に移っていくことが豊かな実りの兆しであり、自然が恩恵を与えてくれることのありがたさを知るものは少ない

自然そのままに任せておく状態より、自然をコントロールできる状態を理想とするというのは、昔も今も同じなのかもしれません

「和気兆豊年」は、自然の恩恵のありがたさを伝える禅語です

気候の順当な移りによって豊かな実りがやってきますが、和気には全ての気候が含まれます

つまり

晴れた日も和気、雨の日も和気、風の日も和気、暖かい日も和気、寒い日も和気・・・

全て、毎日が和気で、豊かな実りにつながるものです

このことは、私たちの人生についても同じように言えるのかもしれません

楽しい日も、悲しい日も、嬉しい日も、ツライ日も

全てこの人生において、自分という人間を豊かに実らせてくれるものなのかもしれません

まとめ

ということで、「和気兆豊年」の禅語についてまとめますと

和訳すると「気候の順当な移りが豊かな実りの兆しである」

自然による恩恵のありがたさを伝える言葉

和気には、晴れた日も雨の日も風の日も暖かい日も寒い日も、全て含まれ、豊かな実りに必要である

人生には、どうしても悲しいことやツライことがあるものですが

そうしたことも、自分という人間を豊かに実らせてくれることにつながるものと、少し受け入れ、前進させてくれるような禅語です

苦しい時、ツライ時にこそ思い出したい禅語です

茶道をやる中で、その時々にいろいろな禅語に出会ってきました

人生のその時々、特に苦しい時辛い時ほど、なにか気づきをくれ、少し楽にしてくれたり

そんな禅語を、これからも少しずつ紹介していけたらと思います

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